LOHAS(ロハス)なアイデアをお届けします

Vol.11 ナマケモノな暮らし〜スローなエコ〜

ナマケモノ

ナマケモノは必要以上のものを求めない。
自分にとって大切なことを、
じっくりゆっくりやっている。
平和って、きっとそういうことね。

by Judy Arroyo

世界ではじめて、そして唯一の「ナマケモノ救護センター」を作ったジュディ・アロージョの言葉です。
このナマケモノ救護センターのある中央アメリカ・コスタリカは国土のおよそ4分の1が自然保護地区になっており、世界から多くの観光客がエコツアーに訪れる自然保護の先進国です。しかし20世紀には農園や牧畜の開発、激しい内戦により、森が全滅しそうになったことがあります。過去の森林伐採の影響で、現在も多くの動物たちが絶滅の危機に追い込まれています。
ナマケモノも例外ではありません。
開発による森の分断によって移動手段である木を失ったナマケモノは、開発でできた電線を伝うようになり感電事故が増えてしまったのです。実はこのナマケモノは、私たちが学ぶべき真のエコライフをおくっているのです。

省エネの達人!!ナマケモノ

ナマケモノの動きが遅いのは筋肉が少ないからです。それは省エネと、天敵の少ない樹上で小枝にもぶら下がれる軽量を保つためです。食事は1日2〜3枚の葉っぱを食べるだけなので、1匹あたり数本の木があれば一生生きていけます。また週に1度の排泄のためにわざわざ危険を冒して木から降りるのは、自分を育ててくれる木の根元に栄養分を確実に届けるためです。動きが遅いのと湿気で体にコケまで生えてきますが、これが森の中ではカモフラージュになり他の動物と争うことはありません。あせらず、怒らず、欲張らず、余計な事は引き算する。そうすると、本当に大切なことがみえてきます。
それがナマケモノにできることです。
私たちも足し算ばかりの暮らし方をやめて、ポトリ、ポトリと引き算を始めてみましょう。

わたしたちにできること…

買物の時は「このままでいいです」とレジ袋を断わり風のように立ち去ろう。

週に一度はテレビレスの日を作り、会話を楽しもう。

移動手段は歩いたり、自転車を使ったり、あいのりをしよう。

シャワーの時間を毎日1秒ずつ減らすゲームをひそかにしよう。

トイレットペーパーはちょっぴり短く使おう。

ナマケモノの暮らしには 循環、共生、省エネ、非暴力、平和といった人間の理想がそっくり実現しているように思えます。
ブラジルに「ナマケモノが空を支えている」と信じる先住民がいるそうです。
なんだかそれが信じられるような気がしませんか?


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