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Vol.16 みんなで打ち水大作戦!

打ち水のイメージ

年々暑さが増し、昨年の夏は日本の最高気温を更新する猛暑でした。その結果、エアコンのフル稼働で“電力不足”や“ヒートアイランド現象”という事態に発展しています。昔はエアコンなんてありませんでしたよね。それがいまや夏になるとクーラー無しでは生きていけないというほど、どこに行っても冷房がかかっています。確かに涼しくて気持ちいいですが、私たちが「快適」なぶん、「地球への負担」がかかっているのです。

※ ヒートアイランド現象とは…都市部の気温が郊外(周辺部)より高くなる現象です。都市化により緑地が減少し、逆にアスファルトやコンクリートが増えることで熱が吸収・蓄積されやすくなったこと。また、エアコンや自動車などの排熱量の増加も要因の1つです。

このような電力不足やヒートアイランド対策のひとつの試みとして、土木研究所という研究機関が、水をまくことによる『気化熱』が気温を下げるという単純な“打ち水効果”に着目しました。都内で散水可能とみなされるエリアに、1m²につき1ℓずつ水がまかれたら気温は2℃下がると試算し、2003年8月25日正午、初めての大規模な「打ち水大作戦」が東京で行われました。翌年には、打ち水の輪は全国に拡大し、今では各地で様々な規模の「打ち水大作戦」が行われています。

打ち水は、『気化熱』によって地面の熱を大気中に逃がす効果を利用しています。『気化熱』とは、水が気体になるときに周囲から吸収する熱のことです。水が蒸発するためには熱が必要になります。その熱は水が接しているもの(つまり地面)からうばって蒸発します。これが打ち水によって涼しくなる理由です。たとえばお風呂の後、「体を拭かないでいると湯冷めするから、早く体を拭きなさい!」とお母さんに怒られたことはありませんか?それは、まさに体についた水滴が蒸発するとき、体から熱を奪うので、体が冷えて風邪をひく心配をお母さんはしているわけです。

わたしたちにできること…

●打ち水の作法

水道水を使わず、水を二次利用すること!これが唯一のルール!

まずは水を入れる容器を用意します。家にあるものの中から選びましょう。

水は、お風呂の残り湯、エアコンの室外機から出る水、雨水などの二次利用水を使いましょう。わざわざ水道の水を使うのは×ブー。

ひしゃくや手でバシャバシャ。じょうろやペットボトルで水を打ってもいいですね。

路面だけでなく、屋上やベランダ、家の壁や室外機など、日向でも日陰でも効果あり。

より効果的な方法は次のとおり
(イ) 朝夕の涼しい時間に
(ロ)日陰や風通しのよい場所で
(ハ)大勢で広範囲に行う

涼しい風を感じて、気持ちがよかったら毎日続けましょう。

打ち水大作戦ホームページ参考URLはコチラ→ uchimizu.jp

もうひとつ打ち水によって涼しくなる理由として、『人間の五感に訴える効果』があげられます。直接水に触れたり、浴衣を見たり着たり、風鈴や虫の音を聞いたりすると、自然と涼しく感じられますよね。打ち水は日本に昔から伝わる習慣でもあり、地球温暖化対策として一人一人ができる、小さいけれど大きなエコ活動です。

打ち水をする、たったそれだけのことで真夏の温度を下げ、体も気持ちもさわやかになり、地球に優しい人になれるのです。


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